『海ちゃん』は動物写真家・岩合光昭さんが写真を、奥様の日出子さんが文章を担当された本です。
岩合さん宅にもらわれてきた猫、海ちゃんの一生を写真と文章で綴った一冊で、私が買い求めたのは学生のときでした。
購入してすぐ、本屋の近くのロッ★リアでパラパラと読んだのですが、帰り道、私は自転車をこぎながら、涙をぼろぼろこぼして泣いていました。その時全部は読んでいませんが、写真や文章からその猫が生きてきたこと、そしてそれを優しい眼差しで見つめてきた存在があることが、ただただ感じられて胸がいっぱいになったんだと思います。柔らかい表情の海ちゃんが印象的な表紙になっています。
『海ちゃん』はひとつの命に寄り添った、優しい写真集です。
『85枚の猫』は、岩合さんが教科書にしてきたという猫の写真集です。イーラという女の人が撮ったものです。
原書の発行は1952年だそうですが、まったく古く感じられません。実際に見てみて、岩合さんが教科書にしたということに改めて納得します。フィルムカメラしかなかった時代、モノクロでこんなに生き生きとした可愛い猫が撮れるんだと。
この写真集を見たとき、それまでちょっと沈んでいた私の心は一気に明るくなったのでした。写っている猫が素敵なのはもちろん、嬉しくてワクワクするような気持ちにさせてくれるのです。
いつかこの2冊のような写真が撮りたいものです。
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